■ Web版SUM UP



会計・税務 豆知識

「平成22年税制改正の動向について」・・・・・公認会計士・税理士 吉井清信

 今回は、民主党政権になって初めての平成22年度税制改正大綱(平成21年12月22日付 財務省)について、主に中小企
業にとって重要と思われる改正事項を解説したいと思います。改正の特徴は、マニュフェストにおいて掲げられた政策と関連
した事項については、当分の間維持又は引き続き検討事項となり、税源問題の影響をまともに受けた形となっています。

(1)「特殊支配同族会社における業務主宰役員給与の損金不算入制度」の廃止
   本制度は、オーナー会社(特殊同族会社)において、その法人の業務を主宰している役員(業務主宰役員)に対して支
  給する給与の額のうち給与所得控除額に相当する金額について、損金算入を制限する制度で、経費の「二重控除」によ
  る個人事業主との課税の不均衡の是正を目的に平成18年度の税制改正により導入されました。しかし、この制度は「二
  重控除」を是正する手法として適当でない、といった批判もあり、平成22年4月1日以後に終了する事業年度から適用し
  ない(廃止)こととされています。

(2)「暫定税率」の維持
   揮発油税等(揮発油税及び地方揮発油税)、軽油引取税、自動車重量税及び自動車取得税については、各税法にお
  いて定められた本則税率に加えて、暫定税率による追加的課税が長らく行われております。

※乗用車の場合(軽自動車と二輪車を除く)
本則税率 暫定税率 合計課税税率
揮発油税等 28.7円/g 25.1円/g 53.8円/g
軽油引取税 15.0円/g 17.1円/g 32.1円/g
自動車重量税 (*)2,500円/0.5t 3,800円/0.5t 6,300円/0.5t
自動車取得税 3% 2% 5%

   これら暫定税率については、民主党のマニュフェストにおいて廃止の方向性が打ち出されておりましたが、税収が40兆
  円を割り込むなど、厳しい財政状況を考慮し、また原油価格や石油製品価格がここ数ヶ月安定的に推移していることか
  ら、当分の間、原則として暫定税率も含めた課税水準が維持されることになりました。
   一方で、揮発油税等及び軽油引取税については、原油価格の異常な高騰が続いた場合には、ガソリン及び軽油につ
  いて暫定税率相当による課税を停止することが予定されています。具体的には、ガソリンについては小売価格が3ヶ月間
  160円を上回った場合に課税が停止され、その後130円を下回った場合に、元の税率水準に復元することとし、軽油につ
  いてもガソリンの措置に連動して発動することとされています。

(3)「中小法人に対する軽減税率引き下げ」の見送り
   民主党のマニュフェストでは、中小法人に対する年800万円以下の軽減税率を現在の18%から11%に引き下げる旨の
  提言がありましたが、平成22年度での改正については、見送られ、引き続き検討することとされました。


[ TOPページ ]  [ 業務内容・費用 ] [事業所案内 ] [SUMUP ] [ お問い合せ

  (C)Copyright AKASAKAMITSUKE SOGO LAW &ACCOUNTING OFFICE. All rights reserved.