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会計・税務 豆知識

不動産の流動化スキームにおける会計上及び税務上の留意点・・・・・・・ 公認会計士(税理士)・吉井清信

不動産の流動化の会計・税務については、特徴的な点を解説することに留めたいと思います。

(1)不動産所有者(オリジネーター)

会計

・不動産の譲渡が会計上も売却と認識されるか否かが大きな問題となりますが、この点、日本公認会計士協会が公表した「実務指針(公開草案)」によって統一化の方向が示され、特別目的会社を活用した不動産の流動化取引については、会計上、リスク・経済価値アプローチに基づいて判断すべきと明示され、一定の算式により求められる譲渡人の「リスク負担割合」が5%以内ならば譲渡人による売却処理を認める旨を規定しています。

税務

・売却処理については、上記指針に基づいた処理を行っている限り、妥当なものとして取り扱われることになります。
・流通課税については軽減化が図られ、不動産信託における委託者から受託者への財産権の移転については、登録免許税、不動産取得税、特別土地保有税のいずれも非課税とされています。

(2)SPC(特別目的会社・営業者)

会計

・SPC自体の会計は、原則的には、通常の商法上の会社と同様の処理となります。

税務
・SPCは資産の流動化のために設立され、導管的な存在に過ぎないものであるため、税法上はこれに適合した取り扱いをするよう所要の措置が講じられており、SPCのうち一定の要件を満たすものが支払う利益の配当の額については、損金に算入することができることとされています。
・流通課税については、不動産信託に係る信託受益権の売買は、法人税法上は不動産の売買とみなされますが、不動産取得税の上ではあくまで債権の売買として取り扱われていることになるため、非課税となります。

(3)投資家(匿名組合)

会計

・期中の賃料収入や経費については営業者で計上し、営業者の決算時に差額の損益を投資家に分配するという処理が行われます。

税務

・個人投資家について、その所得区分が問題となり、税務上明確な基準は示されていませんが、その出資の目的が事業参画であれば不動産所得、投資目的のみであれば雑所得とするのが妥当な考え方だと思われます。




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