■ Web版SUM UP


気になる裁判例

「ビットコイン引渡等請求事件(東京地方裁判所 平成27年8月5日判決)」・・弁護士・齋藤崇史

 本件破産会社が運営するビットコイン取引所を利用していた原告が,破産管財人に対し,破産法62条の取戻権に基づき,原告が所有し,被告が占有しているビットコインの引渡しを求めた事案。
 ビットコインが所有権の客体となりうるかが争われた。裁判所は,所有権の客体は,有体物であり,その対象となるには有体性と排他的支配可能性が認められなければならない。ビットコインは,「デジタル通貨」「暗号学的通貨」とされ,有体性がないことは明らかであり,ビットコインアドレスの秘密鍵の管理者が,アドレスにおいて残量のビットコインを排他的に支配しているとも認められないとし,所有権に基づく原告の各請求を棄却した事案です。
 民法の規定に基づく従来の所有権概念に当てはめて考えれば仕方ない結果であったとは思います。当然に債権的請求権としての引渡請求権まで否定されたわけではありません。
 本件は、原告が弁護士を付けずにご自身で裁判をされたようです。敗訴したときの代替策も念頭に置きつつ、訴訟や交渉の戦略を立てることが重要であると再認識させてくれた判例として、また、本件を知らない方も多いため、ご紹介致しました。
 「この裁判の解決は妥当だろうか」「今後の方針をどのようにしてゆけばよいのか」など、不安や疑問に思うことがございましたら、いつでもお問い合わせ下さい。御連絡お待ちしております。


[ TOPページ ]  [ 業務内容・費用 ] [事業所案内 ] [SUMUP ] [ お問い合せ

  (c)copyright akasakamitsuke sogo law &accounting office. all rights reserved.