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「賃料増減額請求」について・・・・・・・・・・・ 弁護士・吉川 愛


 今住んでいる賃貸マンションは、4年間ずっと同じ家賃を支払っていました。
 ところが、先日、大家さんから、今まで支払っていた賃料を3割増額するので、来月から、増額した賃料を支払って欲しいという通知を受けました。
 納得がいかないのですが、大家さんの請求には従わなくてはならないのでしょうか。


 
借地借家法には、その土地もしくは建物の租税その他の負担の増減、価格の上昇や低下などの経済事情の変動、
近隣同種の建物に比較して不相当となったとき等には、契約書で変更しないと定めた場合を除き、当初の契約で決めた
賃料の減額や増額を請求することができる、と規定されています。ですので、大家さんが増額の請求をすること自体は可能です。

 しかし、その金額の相当性については、大家さんが勝手に決めることはできず、合意がまとまらない場合には、調停を経た上で、結局は裁判所によって決められることとなります。ですので、大家さんの請求額が不当と考えたのであれば、その請求に従う必要はなく、相当と認められる金額について、裁判所で争うこととなります。

 しかし、だからといって、家賃を一円も支払わないという自体を生じさせてしまうと、逆に賃料不払いによる債務不履行で大家さんから契約を解除されてしまう可能性があります。ですので、増額してきた際、今までの賃料については、大家さんにきちんとお支払いしておく必要があることに注意してください。

 大家さんが受け取ろうとしない場合には、今までの賃料を供託することによって、賃料未払い状態を生じさせないことができます。仮に裁判でいくらかの増額が認められた場合でも、大家さんから請求を受けた時から裁判で賃料が確定した日までの不足分に年1割の利息を加えた物を支払えば、遡って賃料未払いによる解除をされることはありません。

 以上のとおりですから、大家さんの請求にそのまま従う必要はありませんが、相当賃料について、ある程度調査して、折り合いの付くところで話し合いができる可能性もありますから、適正賃料がどれくらいなのか、という点については、専門家に尋ねることをお勧めします。


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